陝西省渭南市蒲城県で、試験飛行を行うAG600。(2024年10月撮影、蒲城=新華社配信)
【新華社北京5月23日】中国航空機大手の中国航空工業集団(AVIC)が独自開発した大型水陸両用機AG600「鯤竜(こんりゅう)」の量産初号機が広東省珠海市で試験飛行に成功した。森林火災の消火や水上での捜索・救助など幅広い任務に対応できる同機の本格量産に向けた重要な節目となった。
試験飛行は18日、珠海金湾空港で実施され、機体番号「AG600-1101」の量産初号機が滑走・離陸後、12トンの水を投下する性能試験を実施。17分間の飛行を経て無事着陸した。機体の状態は良好で、操縦系統をはじめとする各システムが正常に作動することが確認された。
AVICによると、今回の試験飛行の成功は、同機が型式設計の要件を満たし、安全な運用が可能な段階に到達したことを意味する。生産許可証(PC)の取得に向けた重要なステップをクリアした。同社の専門家は「運用と商業化を成功させ、中国の緊急救援体制と自然災害防止体制の強化に貢献したい」と語った。