【新華社北京2月27日】中国南部の水を北部に送る「南水北調」プロジェクトは、湖北、河南両省境の丹江口ダムを取水源とする中央ルートの累計送水量が24日に700億立方メートルを超えた。
プロジェクトを運営する中国南水北調集団が明らかにした。同ルートは河南、河北、天津、北京2省2市の1億1400万人に恩恵をもたらし、沿線にある26の大中都市、200余りの県(県級市、区)の経済・社会発展を支えている。
中央ルートの運営会社、中国南水北調集団中線の担当者によると、同ルートは2014年末の全線通水から10年余りで送水範囲が持続的に拡大し、受益人口も年々増加した。北京市中心部では給水の8割超を賄い、天津では給水区域が16行政区のうちの15行政区に拡大。農村飲用水の安全性向上事業などを通じて受水エリアを農村へ拡大している。
水質は地表水基準5段階の上から2番目またはそれ以上を維持。 河川・湖沼の生態補水も持続的に推進し、華北地域では地下水超過取水問題が緩和され、滹沱河(こだが)や永定河、大清河など主要河川の全面通水を実現した。