【新華社北京2月27日】中国自然資源部海洋戦略規画・経済司が24日に発表した海洋経済統計公報によると、中国の海洋経済は2024年、力強い発展を見せ、海洋総生産(速報値)が前年比5・9%増の10兆5438億元(1元=約21円)と初めて10兆元を超えた。
製造業の増加値(付加価値額)は海洋総生産の3割を超えた。船舶工業は標準貨物船換算トン(CGT)で新造船受注量、新造船完工量、手持ち工事量の世界シェアがいずれも5割を上回った。
サービス業のけん引効果も顕著となり、増加値が全体の59・6%を占めた。海洋観光市場が持続的に熱を帯び、クルーズ船の人気も高まった。
大規模化、クラスター化の段階に入りつつある洋上風力発電は、年間発電量が3割近く増加した。中国初の100キロワット空気タービン式波力発電船「華清号」は進水に成功し、メガワット規模の潮力発電ユニット「奮進号」は累計送電量が450万キロワット時を超えた。自然資源部、国家発展改革委員会、工業情報化部、財政部、中国科学院、国家能源(エネルギー)局の6部門がこのほど発表した海洋エネルギーの大規模利用に関する指導意見は、30年をめどに海洋エネルギーの設備容量を40万キロワットに拡大する目標を掲げている。
24年に承認された海洋・島しょ利用プロジェクトは件数が70・0%増の4123件、面積が6・9%増の2630平方キロ、投資額が12・3%増の1兆726億元となり、海洋石油・天然ガス、風力発電など重要プロジェクトによる海洋・島しょ利用の需要を確実に支えた。