中国の人型ロボット産業、発展加速

１月２１日、楽聚（深圳）机器人技術で、人型ロボットを調整する技術者。（深圳＝新華社記者／洪沢華）

   【新華社広州２月２６日】人型ロボットは人工知能（ＡＩ）技術の集積であり、未来産業の重要な競争分野の一つでもある。中国では今、これらのますます「賢く」なる人型ロボットがサイエンスフィクション（ＳＦ）から現実のものになりつつある。

   米金融大手モルガン・スタンレーがこのほど発表した世界人型ロボット上場企業上位１００社ランキングには、ロボット企業の深圳市優必選科技（ＵＢＴＥＣＨ）や電気自動車（ＥＶ）大手の比亜迪（ＢＹＤ）など中国企業３７社がランクインした。中国電子学会は、２０３０年には中国人型ロボット市場の規模が約８７００億元（１元＝約２１円）に達すると予測している。

   多くの省（自治区・直轄市）が政府活動報告で人型ロボットを含む未来産業への対策に重点を置いた。北京市は未来産業の形成に向けて積極的に策を講じ、人型ロボットなど２０業種の未来産業の育成に重点を置く方針を示すとともに、世界人型ロボット競技会の創設も打ち出した。広東、四川、山西などの省も身体性を持つＡＩ（エンボディドＡＩ）などの未来産業の発展に力を入れる方針を明らかにした。

   工業情報化部などの７部門が２４年に発表した「未来産業の革新的発展推進に関する実施意見」では、スマート製造や家事サービス、特殊環境内作業などの分野で最初に人型ロボットが導入される可能性があるとしている。