「哪吒」続編が歴代興収記録更新、中国アニメ映画の台頭をけん引

「哪吒」続編が歴代興収記録更新、中国アニメ映画の台頭をけん引

新華社 | 2025-02-10 16:32:10

6日、遼寧省瀋陽市の映画館で「哪吒之魔童閙海」のポスターの前を通る観客。(成都=新華社記者/李倩薇)

 【新華社成都2月10日】中国ではこの冬、2019年に大ヒットしたアニメ映画「哪吒之魔童降世」(邦題「ナタ~魔童降臨~」)の続編となる「哪吒之魔童閙海」が映画館を席巻している。公開からわずか9日目で、興行収入が歴代中国映画のトップに立った。

 映画館のゴールデンタイムはほぼ満席で、2度3度と足を運ぶ客も少なくない。「小紅書(RED)」など多くのソーシャルプラットフォームでは、映画に関する議論が巻き起こっている。

7日、四川省成都市の映画館でチケットを提示して入場する市民。(成都=新華社記者/李倩薇)

 四川大学文学・新聞学院の劉娜(りゅう・な)副教授は人気の理由について、古典的なキャラクターである「哪吒(ナタ)」を全く新しい形で再構築し、運命、固定観念、自己認識、家族愛や友情という普遍的なテーマを深く掘り下げた点が観客の共感を呼んだと分析。映画の視覚効果は素晴らしく、中国伝統の美学が随所に見られ、非常に中国らしい映画であるとの見方を示した。

 キャラクターデザインを担当した申威(しん・い)氏は「中国の伝統美学では雲や炎の模様などの曲線が多く用いられるため、キャラクターの服装やよろいにも多くの曲線を取り入れた」と語り、東洋の美学が感じられるデザインを特に多く盛り込んだと説明した。

7日、四川省成都市の映画館で映画の上映を待つ市民。(成都=新華社記者/李倩薇)

 「哪吒」シリーズだけでなく、中国ではここ数年、伝統文化を題材にした「国潮」アニメ映画が人気となっている。「長安三万里」(邦題:長安三万里~思い出の李白~)や「白蛇:浮生」、「落凡塵」なども東洋の美学を現代アニメーションに取り入れ、高い評価を得ている。劉氏は「これらの優れた作品が中国アニメ映画の台頭をけん引している」と述べた。(記者/李倩薇、董小紅)

7日、四川省成都市の映画館で映画のポスターを見る市民。(成都=新華社記者/李倩薇)

7日、四川省成都市の映画館で映画のポスターを見る市民。(成都=新華社記者/李倩薇)

7日、四川省成都市の映画館で映画の上映を待つ市民。(成都=新華社記者/李倩薇)

6日、遼寧省瀋陽市の映画館に掲示された「哪吒之魔童閙海」のポスター。(成都=新華社記者/李倩薇)

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