11日、名古屋中国春節祭で公演する重慶両江芸術団。(名古屋=新華社記者/胡暁格)
【新華社名古屋1月14日】中国の春節(旧正月)の雰囲気を本場のグルメやパフォーマンスで体感する「名古屋中国春節祭」が13日まで3日間、名古屋市で開かれた。
日本最大級の春節イベントの一つで、今年は19回目。来場者は推計で20万人を超えた。11日に開かれた祝賀会では、広沢一郎・名古屋市長があいさつし、「(春節祭は)正月明けの風物詩として名古屋市民にすっかり定着している」とし、多くの人がイベントを訪れ、日中の絆を深めることに期待を寄せた。
11日、名古屋中国春節祭の会場の屋台で羊肉の串焼きを用意するスタッフ。(名古屋=新華社記者/胡暁格)
会場にはグルメや雑貨などの約50の屋台が出店した。食べ物の屋台が最も多く、羊肉の串焼き、麻辣燙(マーラータン)、蒸し餃子、刀削麺(とうしょうめん)、糖葫蘆(タンフールー)など、中国の名物グルメが顔をそろえた。広沢市長は「名古屋には『ガチ中華』と呼ばれる業態も多く、市民はどこに行っても中華料理を食べることができる」と述べ、春節イベントではぜひ普段以上に中国のおいしい食べ物を味わってほしいと呼びかけた。
イベントの目玉は、重慶市の重慶両江芸術団と新疆ウイグル自治区の喀什(カシュガル)地区歌舞劇団の来日公演。喀什地区歌舞劇団の団員たちによる情熱あふれる歌と踊りの舞台を見た名古屋市民の平松和朗さんは「新疆の踊りは素晴らしかった。本当にレベルが高い」と興奮冷めやらぬ様子で語った。重慶両江芸術団の謝鑫(しゃ・きん)副団長は「春節は中国文化を伝える重要な場であり、世界は春節を通し、中国の悠久の歴史と文化的な自信を感じることができる」と述べた。
11日、名古屋中国春節祭で公演する新疆ウイグル自治区の喀什(カシュガル)地区歌舞劇団。(名古屋=新華社記者/胡暁格)
祝賀会であいさつした中国の楊嫻(よう・かん)駐名古屋総領事は、春節は2024年に国連教育科学文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産に登録されたと紹介し、日本の人々もぜひ本場さながらの中国の年越しの風習と文化を体験し、素晴らしい未来の訪れを共に祈ってほしいと語った。
愛知県の大村秀章知事も祝賀会であいさつし、中国春節祭は名古屋の新春を彩る盛大な行事になっていると指摘。愛知県には数万人の華僑・華人がおり、多くの県内企業も中国でビジネスを展開しているとし、中国の地方友好都市との交流がさらに深まることを期待していると述べた。(記者/胡暁格、馮翀)