第7回中国輸入博、ドイツ企業は市場深耕とチャンス共有に期待

第7回中国輸入博、ドイツ企業は市場深耕とチャンス共有に期待

新華社 | 2024-06-17 10:33:14

上海市で行われた第5回中国国際輸入博覧会で、ドイツの医療機器大手カールストルツが出展した電子内視鏡。(2022年11月7日撮影、上海=新華社記者/李京)

  【新華社シュツットガルト6月1日】ドイツのシュツットガルトでこのほど、中国上海市で11月に予定されている第7回中国国際輸入博覧会(輸入博)のプロモーションが行われた。ドイツ側の参加者は「輸入博は共に発展を図り、チャンスを共有する重要な場だ」「中国がより高いレベルの対外開放を推進していることに深い感銘を受けた」「輸入博は世界的で盛大な博覧会であり、企業が中国の穏健な経済成長によるチャンスを共有する重要な窓口でもある」などと語り、輸入博を活用して中国市場を深く耕し、中国のチャンスを共有していきたいとの願いを明らかにした。

  ドイツの清掃機器大手ケルヒャーは6年連続で輸入博に参加した。そこで大きな成果を収めたことで中国市場深耕を継続する自信も固まり、中国への投資を拡大し続けている。ケルヒャーのほか、機械大手シーメンス、製薬大手バイエル、統合基幹業務システム(ERP)大手SAP、自動車大手のメルセデス・ベンツとフォルクスワーゲン(VW)など有名なドイツ企業が第7回輸入博への参加を確認している。

上海市で行われた第5回中国国際輸入博覧会で、ドイツの清掃機器大手ケルヒャーのスチームクリーナーを実演するスタッフ。(2022年11月7日撮影、上海=新華社記者/王翔)

  バイエル(中国)の張蕾(ちょう・らい)コミュニケーション担当バイスプレジデントは「中国市場は当社にとって世界で極めて重要な戦略市場の一つであり、輸入博は中国市場の脈を感じ、各方面との交流と協力を促進する重要な窓口だ」と述べた。第7回輸入博への参加は同社の中国市場に対する確固たるコミットメントと自信の現れだとし、引き続き輸入博というプラットフォームを活用して中国でのイノベーションの成果の実用化を加速することへの期待を示した。

  中国国際輸入博覧局の呉政平(ご・せいへい)副局長は「ドイツは中国の欧州連合(EU)における経済・貿易分野の重要なパートナーであり、中国とドイツ間の貿易額は持続的に増加している。ドイツ企業の輸入博への参加は極めて積極的かつ活発だ」とし、「ドイツの出展企業数と出展面積は欧州トップで、すでに75社と出展契約を締結し、出展契約面積は2万6千平方メートルを超えた。これは中国の経済発展に対するドイツ企業の自信を十分に示している」と語った。

吉林省長春市で行われたアウディと中国第一汽車集団との合弁子会社、奥迪一汽新能源汽車の量産試作開始式典。(1月26日撮影、長春=新華社記者/許暢)

  在ドイツ中国大使館経済商務処の翟謙(たく・けん)公使は、ドイツ企業に輸入博を十分に利用してもらいたいとの考えを示した。機械製造や自動車、医薬品など伝統的な分野でのドイツの優位性を示すとともに、中国企業と共に科学技術イノベーション、グリーン(環境配慮型)・低炭素、循環経済、デジタル経済など新興分野における協力の可能性を探り、双方の経済成長に新たな原動力をもたらし、両国の協力を新たな段階に進めることを望んでいるとした。

  ドイツ企業の輸入博への積極的な参加には中国という超大規模市場の吸引力に加え、中国がハイレベルな対外開放に力を入れ、世界に協力・ウィンウィンの新たなチャンスをもたらしていることも示されている。

  ドイツ連邦経済発展・対外貿易協会(BWA)のミヒャエル・シューマン会長は取材に応じ、「ドイツの2023年の対中直接投資は119億ユーロ(1ユーロ=約170円)と過去最高額を更新した。在中国ドイツ商工会議所の最新調査によると、ドイツ企業の約9割が引き続き中国市場で事業を展開すると回答し、過半数が向こう2年は対中投資を引き続き拡大することを計画している」と明らかにした。

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