広西チワン族自治区でカヤツリグサ科スゲ属の新種を発見

広西チワン族自治区でカヤツリグサ科スゲ属の新種を発見

新華社 | 2024-05-29 10:09:26

カヤツリグサ科スゲ属植物の新種「都安薹草」。(資料写真、南寧=新華社配信/許為斌)

   【新華社南寧5月29日】中国広西チワン族自治区林業局はこのほど、中国科学院広西植物研究所の技術チームが同自治区河池市の都安ヤオ族自治県で科学調査を行った際、カヤツリグサ科スゲ属植物の新種「都安薹草(とあんたいそう、学名:Carex duanensis Z.C.Lu,Y.F.Lu & X.F.Jin)」を発見したと明らかにした。これにより広西チワン族自治区のスゲ属植物の固有種は9種から10種に増え、植物多様性が充実し、地元植物区系の地理研究に新たな資料がもたらされた。

  技術チームは同県地蘇鎮の広西都安地下河国家地質公園で植物の特別調査を行った際、結実期のスゲ属植物を見つけた。解剖して観察し、関連の文献資料と標本を調べた結果、これまでに記録や報道が行われたことのない新種と同定した。研究者は発見地の名を取って「都安薹草」と命名。関連の研究成果はこのほど、植物分類学の国際学術誌「PhytoKeys」に掲載された。

「都安薹草」の解剖学的特徴を示す組み合わせ写真。(資料写真、南寧=新華社配信/許為斌)

   解剖観察と、標本との対比研究を行ったところ、都安薹草の葉の幅は3~5・5ミリ、苞葉は小穂(しょうすい)より長く、果胞は長さ4~5ミリと比較的短く、果実の先端は急に縮まってくちばし状の付属体が伸びていることが判明。形態的特徴がスゲ属の他の種と明らかに異なっていた。

   同研究所の許為斌(きょ・いひん)研究員によると、都安薹草は主に地下河国家地質公園と、大化ヤオ族自治県の七百弄国家地質公園の岩の隙間に分布し、個体群の数は少なく、広西カルスト地域の固有種だという。(記者/楊馳)

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