中国江蘇省、国内最大規模のV2G実証センターが稼働

中国江蘇省、国内最大規模のV2G実証センターが稼働

新華社 | 2023-10-30 09:35:56

23日、江蘇省無錫市で稼働した国内最大規模のV2G実証センター。(無錫=新華社配信)

   【新華社南京10月30日】中国送電大手の国家電網傘下で江蘇省の電力供給を担う国網江蘇省電力は、電気自動車(EV)の蓄電池を電力インフラとして活用する「V2G(ビークル・ツー・グリッド)」で全国最大規模となる実証センターを同省無錫市で稼働させた。EV50台に蓄えられた余剰電力を電力網に供給でき、電力需給バランスの促進、電力網の運営効率向上、分散型新エネルギーの確実な接続実現などで重要な意義を持つ。

23日、江蘇省無錫市で稼働した国内最大規模のV2G実証センター。(無錫=新華社配信)

   V2Gでは、EVが充電設備を通じて電力網とエネルギー情報を共有し、秩序あるピークシフト充電(電力消費量の少ない時間帯を利用した充電)が誘導できる。電力網への送電により、EV持ち主は相応の補助金が得られ、ピークカット(ピーク時の電力消費量を抑える)と不足時の給電により、電力網の安定した運用を支えるダブルの効果が期待できる。

23日、江蘇省無錫市で稼働した国内最大規模のV2G実証センター。(無錫=新華社配信)

   国網江蘇省電力傘下の国網無錫供電の顧志強(こ・しきょう)副総経理は「V2Gは新エネ利用を支え、充電産業のモデル転換・高度化を促す重要な手段である」と話す。実証センターは敷地が1万4500平方メートルを超え、太陽光発電、エネルギー貯蔵、充電、給電の複数機能を備える。これから建設する第2期プロジェクトでは、急速充電や移動式の充電・電池交換などの機能を増やし、一度に144台の充電、50台の給電、400台の電池交換に対応する予定という。

23日、江蘇省無錫市で稼働した国内最大規模のV2G実証センター。(小型無人機から、無錫=新華社配信)

   国網江蘇省電力マーケティングサービスセンターの段梅梅(だん・ばいばい)エネルギー計測部副主任によると、江蘇省は現在、価格指導、プラットフォーム調整など複数の方法を活用し、EV持ち主の許可を得た前提で、EV充電の出力量やタイミングを柔軟に調整し、電力消費の安定を図っている。充電予約モデルの実施やポイントによる奨励も導入し、EV持ち主のピークシフト充電を誘導している。

本ウェブサイトに関するご意見、ご提案等が

ありましたら xinhuanetjp@126.com までご

連絡ください。