中ロ共同声明、和平交渉によるウクライナ危機解決を強調

   【新華社モスクワ３月２２日】中国の習近平（しゅう・きんぺい）国家主席は２１日午後、ロシアのプーチン大統領と、モスクワのクレムリン宮殿で「中華人民共和国とロシア連邦による新時代の全面的戦略協力パートナーシップ深化に関する共同声明」に署名、発表した。声明はウクライナ問題について、次のように表明した。

   双方は国連憲章の趣旨・原則が守られ、国際法が尊重されなければならないとの認識を示した。ロシアはウクライナ問題における中国の客観的で公正な立場を前向きに評価する。双方は、いかなる国または国家グループであれ、軍事、政治、その他の優位性を図るために他国の正当な安全保障上の利益を損なうことに反対する。ロシアは和平交渉の早期再開に尽力することを再度表明し、中国はこれを評価した。ロシアは、中国が政治・外交ルートによるウクライナ危機の解決に積極的な役割を果たす意向を示したこと、「ウクライナ危機の政治解決における中国の立場」文書での建設的な主張を歓迎する。双方はウクライナ危機の解決には各国における安全保障上の正当な懸念を尊重し、陣営対立や火に油を注ぐ行為を防止しなければならないと指摘した。双方は責任ある対話が問題を着実に解決する最善の方法だと強調した。そのためには国際社会が関連する建設的な努力を支持すべきだとした。双方は情勢を緊張させ、戦闘を長引かせる一切の行為をやめ、危機が一層悪化し、さらには制御不能になることを避けるよう呼びかける。双方は国連安保理の承認のない、いかなる一方的制裁にも反対する。