【新華社モスクワ3月22日】中国の習近平(しゅう・きんぺい)国家主席は21日午後、ロシアのプーチン大統領とモスクワのクレムリンで会談を行った。両国元首は中ロ関係および共に関心を寄せる重大な国際・地域問題について真摯(しんし)かつ友好的な実り多い会談を行い、多くの新たな重要な共通認識に達した。双方は善隣友好、協力ウィンウィンの原則に従い、各分野における交流・協力を推進し、新時代の全面戦略協力パートナーシップを深化させることで一致、合意した。
両元首は小規模会談と拡大会談をそれぞれ行った。
習近平氏は次のように指摘した。現在、百年来の変局が加速度的に進み、世界の力関係が深く変化している。国連安全保障理事会常任理事国、世界の主要な大国である中ロは負うべき責任があり、共に努力し、グローバルガバナンスが国際社会の期待に合致した方向に前進するよう導き、推進し、人類運命共同体の構築を後押ししなければならない。双方は互いの核心的利益に関わる問題で互いに支持し、外部勢力による内政干渉を共同で阻止しなければならない。国際問題で特に国連、上海協力機構(SCO)、ブリックス(BRICS)の協力メカニズムなど多国間の枠組みの中で意思疎通と協調を強化し、真の多国間主義を実践し、覇権主義と強権政治に反対し、世界のパンデミック後の経済回復を促し、多極化の動向・発展を後押しし、グローバルガバナンス・システムの変革・整備を後押ししなければならない。
習近平氏は次のように指摘した。双方の共同の努力の下、両国の政治的相互信頼、利益融合、民心疎通は絶えず深化し、経済・貿易や投資、エネルギー、文化、地方などの分野における協力も持続的に推進され、協力分野は絶えず拡大し、共通認識は一層強化されている。今年は中国にとって、中国共産党第20回全国代表大会の精神を全面的に徹底、実行する最初の年であり、われわれは新たな発展の枠組み構築を加速させ、質の高い発展の推進に力を入れ、中国式現代化を全面的に推進していく。中ロの協力は潜在力と余地が非常に大きく、戦略性、信頼性、安定性がある。双方は統一的に計画、協調し、エネルギー、資源、機械電気製品など従来型の貿易を拡大し、産業チェーン・サプライチェーンの強靱(きょうじん)性を持続的に増強し、情報技術、デジタル経済、農業、サービス貿易などの分野における協力を拡大し、イノベーション分野の協力を強化し、越境物流輸送を円滑にしなければならない。
会談後、両元首は「中華人民共和国とロシア連邦による新時代の全面的戦略協力パートナーシップ深化に関する共同声明」と「中華人民共和国主席とロシア連邦大統領による2030年までの中ロ経済協力重点方向発展計画に関する共同声明」に署名した。
双方はまた農業、林業、基礎科学研究、市場監督管理、メディアなどの分野で多数の二国間協力文書に調印した。