習近平主席、プーチン大統領と共同記者会見　

   【新華社モスクワ３月２２日】中国の習近平（しゅう・きんぺい）国家主席はモスクワのクレムリンで現地時間２１日、ロシアのプーチン大統領との会談後に共同記者会見に臨んだ。習近平主席は次のように述べた。

   今回は３年余りぶりのモスクワ訪問で、また国家主席再任後の最初の外国訪問であり、国賓としてのロシア訪問だ。この１０年間でプーチン大統領と緊密な関係を築き、戦略面の意思疎通を続け、両国の戦略協力が多くの成果を収めるよう促した。

   さきほどプーチン大統領と率直で友好的な実り多い会談を行った。二国間関係や共に関心を寄せる重大な国際・地域問題について深く意見を交換し、多くの新たな重要な共通認識に達した。われわれは「中華人民共和国とロシア連邦による新時代の全面的戦略協力パートナーシップ深化に関する共同声明」と「２０３０年までの中ロ経済協力重点方向発展計画に関する共同声明」に署名、発表し、次の段階の両国関係発展と各分野の協力について計画、手配した。

   プーチン大統領とこの１０年間の両国関係発展の成果を振り返り、次のように一致して確認した。両国関係はもはや二国間の範囲を大きく越え、世界の枠組みと人類の前途・運命にとって非常に重要なものになっている。双方は善隣友好と協力ウィンウィンの原則に従い、各分野の往来・協力を推進している。新たな歴史的条件の下、双方は広い視野で、長期的視点で中ロ関係を見据え、捉え、人類進歩の事業により大きく貢献するだろう。

   昨年から中ロの全方位実務協力が多くの成果を収め、基盤が安定し、相互補完性が強く、強じん性が十分という特徴が持続的に見られる。１０年前と比較して中ロの二国間貿易額は１１６％伸び、両国関係の物質的基礎を有効に強固にしただけでなく、それぞれの経済・社会発展に重要な助力をもたらした。こうした成果はたやすく得られるものではない。

   プーチン大統領と共通認識に達し、双方は一体化設計とトップレベル計画を強化し、エネルギー、資源、機械電気製品の貿易を拡大し、双方の産業チェーン・サプライチェーンの強じん性を高め、情報技術、デジタル経済、農業、サービス貿易などの分野における協力を広げ、伝統的貿易と新興分野の協力の相互補充、同時発展を推進し、国境物流輸送を一段と円滑にする。

   われわれは一致して次のように確認した。双方は人的・文化交流の基礎を引き続き固めなければならない。両国友好省・州、友好都市の一対一交流を推進し、中ロ・スポーツ交流年を開催し、両国の人の往来を促進するため便利な条件を整える。

   双方は次のように指摘した。国連安全保障理事会の常任理事国として中ロ両国は引き続き国際社会と共に国連憲章の趣旨と原則を基礎とする国際関係の基本準則を断固守る。上海協力機構（ＳＣＯ）と新興５カ国（ＢＲＩＣＳ）の協力の枠組みや２０カ国・地域グループ（Ｇ２０）など国際的な多国間の枠組み内の協力を強化し、真の多国間主義を実践し、コロナ後の経済回復を促進し、多極化世界の枠組みを構築し、グローバルガバナンスシステムを整備する建設的力を強大にし、世界の食糧安全保障、エネルギー安全保障、産業チェーン・サプライチェーンの安定を守る面でより多く貢献し、力を合わせて人類運命共同体の構築を推進する。

   先月、中国は「ウクライナ危機の政治解決に関する中国の立場」文書を発表した。ウクライナ問題に関して、中国は一貫して国連憲章の趣旨と原則に従い、客観的で公正な立場を堅持し、和平交渉を積極的に促し、事の是非に基づいて自らの立場を決め、常に揺るぎなく平和の側に立ち、歴史の正しい側に立っている。

   さまざまな方式でプーチン大統領と緊密な意思疎通を続け、中ロ関係の長期安定を共にリードすることを期待している。