【新華社モスクワ3月21日】中国の習近平(しゅう・きんぺい)国家主席は現地時間20日午後、ロシア・モスクワに到着し、求めに応じクレムリン宮殿でプーチン大統領と会談した。
習近平氏がクレムリンに到着するとクレムリン連隊長が車寄せで出迎えた。プーチン大統領が習近平氏と熱い握手を交わし、記念撮影を行った。両元首は中ロ関係や共に関心を寄せる問題について踏み込んで、率直に意見を交わした。
習近平氏は次のように指摘した。プーチン大統領の招きで再びロシアを公式訪問することを非常にうれしく思っている。10年前、私が国家主席に就任して最初の海外訪問としてロシアを選んだ。当時の記憶は今も新しい。この10年間、私とプーチン大統領は緊密に連絡を取り続けている。私が中国共産党第20回全国代表大会で総書記に再選された際、またこのほど国家主席に再選された際も、大統領はいち早く祝電を寄せた。私は深く感謝する。ロシアは来年、大統領選挙を行う。プーチン大統領の強い指導の下、ロシアの発展・振興は長足の進展を遂げている。私はロシア人民が必ず引き続き大統領を揺るぎなく支持すると確信している。
習近平氏は次のように強調した。中ロ関係が今日のように発展したことには深い歴史的論理がある。最大の隣国、全面的戦略協力パートナーである中ロの関係はそれぞれの外交全体と対外政策の中で優先的位置を占めている。中国は以前から独立自主の外交政策を取ってきた。中ロ関係をしっかり固め、発展させることは中国の自らの根本的利益と世界発展の大勢に基づく戦略的選択である。中国がロシアと戦略協力を強化する大方向は揺るぎない。中ロは共に国の発展・振興の実現に尽力し、共に世界の多極化を支持し、共に国際関係の民主化を後押ししている。双方は各分野の実務協力を一段と深め、国連など多国間のプラットフォームにおける協調と連携を強め、それぞれの国の発展・振興を支援し、世界の平和と安定の大黒柱にならなければならない。
プーチン氏は習近平氏の国賓としてのロシア訪問を熱く歓迎し、習近平氏の国家主席再任にあらためて熱い祝意を表した。続いて次のように表明した。この10年間、中国は各方面の発展で世界が目を見張る偉大な成果を収めた。これは習近平主席の卓越した指導によるもので、中国の国家制度とガバナンスシステムの優位性も証明した。私は習近平主席の強い指導の下、中国が必ず引き続き発展・繁栄し、既定の壮大な目標を順調に実現すると確信している。双方の共同の努力でここ数年、両国関係は各分野で多くの成果を収めた。ロシアは中国と引き続き二国間の実務協力を深め、国際問題における意思疎通と協力を強め、世界の多極化と国際関係の民主化の進展を後押ししたいと願っている。
双方はウクライナ問題について意見を交換した。習近平氏は次のように強調した。ウクライナ問題では平和と理性の声が絶えず集積し、大多数の国はいずれも緊張情勢の緩和を支持し、和平交渉の促進を主張し、火に油を注ぐことに反対している。歴史を見れば、紛争は最終的に対話と交渉を通じた解決が必要だった。先ごろ中国は特に立場文書を発表した。ウクライナ危機の政治解決を呼び掛け、冷戦思考に反対し、一方的制裁に反対している。われわれは困難が重なるほど、和平の余地を残さなければならないし、矛盾が先鋭化するほど、対話の努力を放棄してはならないと考えている。中国は引き続き政治解決を後押しするため建設的役割を果たす用意がある。
プーチン氏は次のように表明した。ロシアは中国が重大な国際問題で公正で客観的、バランスのとれた立場を一貫して堅持し、公平・正義を主張していることを称賛する。ロシアはウクライナ問題の政治解決に関する中国の立場文書を真剣に検討した。和平交渉にオープンな態度であり、中国が建設的役割を果たすことを歓迎する。
両元首は21日に再び会談し、今後一定期間における全面的戦略協力パートナーシップについて新たな青写真を描くことを期待すると表明した。