【新華社モスクワ3月19日】中国の張漢暉(ちょう・かんき)駐ロシア大使がこのほど、中国メディアの共同インタビューに応じた。張氏は「世界が変動し、不安定さが増せば増すほど、中ロ関係は着実に前進しなければならない」と強調。国際情勢がどのように変化しようと、中ロの新時代の全面的戦略協力パートナーシップは両国元首の戦略的指導の下、より高い水準で前進し続けるとの考えを示し、次のように述べた。
両国元首は緊密な往来を保ち、2国間協力や重要な国際問題について意見を交換しており、それが両国関係を発展させる羅針盤、よりどころになっている。習近平(しゅう・きんぺい)主席はプーチン大統領との間で、両国関係の質的向上と高度化、地域の安全と安定の維持、人類運命共同体の構築推進について一連の重要な戦略的共通認識を得ている。両国関係はこの10年で新時代に入った。2国間協力は新たな成果が得られ、戦略的協力も新たな水準に到達した。
新型コロナウイルス感染症の長期化や国際情勢の複雑な変化、世界経済の回復力不足などの試練が重なる中でも、両国の経済・貿易協力は進展を遂げ、22年は2国間の貿易額が1902億7千万ドル(1ドル=約132円)と過去最高を記録した。今年1~2月も高い伸びを維持し、前年同期比25・9%増の336億9千万ドルとなった。貿易額は今年も過去最高を更新することが見込まれており、両国元首が打ち出した年間2千億ドルの目標達成を目指す。
人的・文化協力は、両国関係の発展の過程で常に大きな役割を担ってきた。習近平主席とプーチン大統領が22年の北京五輪開催時に「2022~23中ロスポーツ交流年」の開始を宣言し、同時にスポーツの政治化反対を呼び掛けたことは、尋常でない意義を持つ。
ロシアでは今年、両国の文化部門による協定に基づき「中国文化フェスティバル」が開催される、中国文化・観光部はロシアでの展覧会や芸術公演などを予定している。中ロスポーツ交流年の枠組み内でも一連の多彩なスポーツ交流活動が行われる。
人類運命共同体理念と「一帯一路」共同建設構想は今年、10周年を迎える。ロシアは「一帯一路」共同建設協力における重要なパートナーだ。両国は手を携えて人類運命共同体を構築しており、両国協力の内生原動力と特殊な価値は絶えず顕在化している。
習近平主席の今回のロシア公式訪問は、新時代の中ロ関係にとって一里塚としての意味を持つ。両国関係に強力な推進力を注入し、両国関係を高い水準で引き続き発展させていく。