「中国はＳＣＯで重要な役割を果たす」パキスタン首相

 【新華社イスラマバード１０月６日】パキスタンのシャバズ・シャリフ首相はこのほど、中国メディアの共同書面インタビューに応じ、「上海協力機構（ＳＣＯ）の創設メンバーとして、中国が多くの協力分野で重要な役割を果たしてきた」と述べた。

 シャリフ氏は次のように述べた。ＳＣＯは発足以来、社会・経済の発展に関するアジェンダが日増しに改善されており、新たなチャンスと課題を前に、各加盟国が相互接続や商業、産業協力などの各分野で相応の措置を打ち出してきた。中国は上海協力機構開発銀行の設立促進や、青島での中国－ＳＣＯ地方経済貿易協力モデル区建設など、ＳＣＯ内の多くの協力分野で重要な役割を果たしてきた。パキスタンはＳＣＯを頼りに、中国の農業分野で使われている最新技術の経験を学びたい。

 ＳＣＯの枠組みの下、各加盟国は安全保障上の脅威や課題に共同で対応し、「三つの勢力」（テロリズム、分離主義、過激主義）を取り締まっている。パキスタンは全加盟国と共に、ＳＣＯ地域の平和と経済発展を確保するため協力してきた。

 ＳＣＯ加盟国の指導者は、気候変動問題を非常に重視している。現在、気候変動による災害は発展途上国に甚大な損失をもたらしており、パキスタンも被災国の一つとなっている。パキスタンと中国は、気候変動に関するアジェンダで立場を共有しており、パキスタンは、共通目標達成を促すために、２国間および多国間の分野で中国と緊密に協力していきたい。

 「一帯一路」構想は、パキスタンの社会と経済の発展に大きな貢献をしてきた。同構想の重要な先行試験プロジェクトとして、パキスタン・中国経済回廊は、強固なパキスタンと中国の２国間関係に新たな勢いを与えている。パキスタンは、中国と緊密に協力し、大きな影響力を持つインフラプロジェクトの進展を加速させたい。

 シャリフ氏は、習近平（しゅう・きんぺい）国家主席が提案したグローバル安全保障イニシアチブを高く評価。パキスタンは共同、総合、協力、持続可能な安全保障観に賛同すると述べ、同イニシアチブが、連携と協力に基づく発展モデルによって、覇権争いと軍拡競争で安全保障を最大化する冷戦時代のゼロサム思考に取って代わることを示していると指摘した。