【新華社北京12月9日】華為(ファーウェイ)の孟晩舟(もう・ばんしゅう)最高財務責任者(CFO)がカナダ当局に拘束されたことが連日、大きな関心を呼んでいる。中国はこれに厳正な申し入れを行い、強く抗議した。
法的に言えば、孟氏はカナダの法律に違反してはいない。カナダ側が米国の一方的な主張だけに耳を貸し、飛行機乗り継ぎ中だった孟氏を拘束したことは、法にも理にも情にもかなわない。属地主義と属人主義のいずれからしてもカナダ当局に口出しの権利はない。
周知の通り、米国は一貫して、国内法を国際法の上に置いてきた。裁判管轄権を海外にまで伸ばす覇権的な振る舞いは以前から国際社会に非難されてきた。だがカナダは国際的なルールを顧みることなく、米国に追従し、米国の覇権的なやり方に協力している。
カナダはしばしば人権を口にする国だ。だが孟氏の事件では、空港でトランジット中の中国公民を有無を言わさず拘束し、中国公民の合法的で正当な権益を深刻に侵犯した。拘束後は、裁判を経ることなしに、重刑を受けた囚人のように当事者を扱った。これは当事者に対する極めて大きな侮辱であり、人格の無視だ。孟氏は高血圧と睡眠の問題を抱え、今年5月に頸部(けいぶ)の手術をしたばかりだが、カナダ側はそれに対しても適切な人道主義的配慮を欠いている。カナダのやり方は危険な先例を作ったと言える。
カナダの指導者は、今回の拘束について事前に知っていたと認めている。だが中国側にそれを知らせることはなく、このような劣悪な事件の発生を許し、米国の一方的な覇権的振る舞いを助長し、中国人の感情を傷つけた。
カナダに対し、早く迷いから覚め、拘束した人員を即刻釈放し、当事者の合法的で正当な権益をしっかりと保障するよう勧める。さもなければ深刻な結果をもたらし、カナダがそのすべての責任を背負うことになる。
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